スポーツアングラーの皆様が漁獲したクロカジキについて以下の様に年齢形質の採集および測定にご協力いただきますようお願いいたします。
1. 調査の目的
遠洋水産研究所では、平成15年度から琉球大学理学部と共同でクロカジキの年齢、成長、成熟に関する研究を始めた。平成15年度の研究においてクロカジキの年齢を調べる為には背鰭の棘条に出現する輪紋を計数すれば良い事が明らかとなった。しかしながらクロカジキの主要分布域が西部〜中部太平洋の熱帯域にあるため、分布の末端に当たる日本近海では年齢と成長の研究に必須な当歳魚(体重25キロ未満)及び高齢魚(200キロ以上)の標本が集められず研究に多大な支障を来している。
そこで、以下の様に年齢査定の研究に使用する標本の収集にご協力頂けますようお願い申し上げます。なお、結果に関しては私共の広報等を通じて皆様に還元してまいります。
2. 標本採集の要領
1. 対象とする個体
クロカジキ、特に体長(眼窩叉長)130センチ以下(体重25キログラム未満)及び250センチ以上(200キログラム以上)の個体。
2. サンプリングする場所(図1、2参照)
体長130センチ以下の個体;第1背鰭の前部(根元から)及び頭部
それ以外の個体;第1背鰭の前部(根元から)
※背鰭の一番長い棘条を年齢査定に用いる。これは第4か第5棘条にあたる。サンプルはこの棘条の下半分以上が入る様な形で根元から鰭を切り取って作成して下さい。鰭の根元には、端基骨と呼ばれる骨が付着していますが、この部分を一緒に切り取って下さって結構です。
※頭部は耳石を採取して日齢査定を行う。(耳石は5ミリ程度と非常に小さいので、小型個体しか日齢査定が出来ない)。小型個体の測定等が困難な場合は、丸標本を送って下さっても構いません。その場合、こちらで査定結果をお知らせ致します。 |