私どもが確認した限りでは、タグ装着に関わる一連の作業は、JGFAの皆様の献身的な協力を頂き、問題なく行えたことを確信しています。しかしながら、諸外国の研究報告例を見ますと、今回使用したワイルドライフ・コンピュータ社製のポップアップタグは、問題なく魚に装着したタグの内無事に浮上してデータを取得できたタグの確率が、おしなべて50%未満となっており、いずれの場合もその低い成功率の原因は判っていません。従いまして、今回の実験の失敗もタグ自体の機能上のトラブルを含めて、不測の事態によるものと考えています。
現在太平洋には、上記の失敗に終わった(?)タグ以外に昨年8月に下田沖で岡田会長が放流されたクロカジキと、昨年9月に小名浜のトーナメントで放流されたクロカジキの2尾が私どものポップアップタグを付けて泳いでいます。前者は2月17日、後者は9月15日に浮上予定日を迎えます。これらの個体についても情報が入り次第皆様にお知らせいたします。
今年のシーズンには、昨年よりもポップアップタグの数を増やして、再度調査を行い、昨年協力して頂いた皆様の期待に応え、夢のある情報を提供できるよう努力してまいりますので、今後ともよろしくお願いします。 |