午後になると、5月の空に、雨期の訪れを知らせる大きな積雲が湧き上がった。パナマの雨期は、5月の中旬から11月に渡って続くが、ロッジのシーズンはちょうど雨期と反対で、12月1日から6月1日までである。
「トロピック・スター・ロッジ」は1960年代初期にテキサスのフィル・スミスによって建てられた。ロッジ建設のための資材類は全てボートによってピニャ・ベイに運搬されたという。現在、この豪華なフィッシングロッジを所有経営しているのは、テリー・キットリッジという女性である。ロッジの2番目の所有者であったケネディー一族(JFKの)から、20年程前に彼女の父親が購入したということだ。ロッジには、ツインディーゼルを積んだ31フィートのバートラムがあり、宿泊施設には18名までの収容能力がある。
セイルフィッシュの最盛期は5月だが、基本的には年間を通じてキャッチできる。さらにシーズン初期には、ブラック、ストライプ、ブルーマーリンも狙える。また、ショア近辺ではルースターフィッシュをはじめとして、ジャック(ヒラアジ類)やツナ類、ドラド(シイラ)も釣れる。ベイトに関しても問題はない。沿岸にはボニートの群れが多く、ロッジ前のリーフで毎朝捕ることができる。
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