
これがカボを代表するフィッシング・スタイル。カジキ、もしくはキハダの魚群を見つけるとボートは全速で好ポジションをキープし、アジのライブベイト、もしくはデッドベイトをプレゼンテーションする。

カボのセニョール達は実に陽気だ。チャーターボートの客引きでもある彼らの夢はスキッパーになることだ。何とセニョールが手にしておるのは名雑誌として誉れ高かった『スポーツアングラーズ』ではないか!
Mucho Tarabajo Poko Denero
〜働けど、働けど……〜
「Mucho Tarabajo Poko Denero……」
タコスで満ち足りた腹を抱えながら、冴えないハポネ2人がビーチを歩く。シルバーのネックレスやブレスレットをアタッシュケースもどきに納めた男たちが盛んにカモのハポネに声をかけてくる。マラカス売りも、ギター売りも、はたまたタートル忍者のパラシュート売りまでもがやって来る。テキーラとパシフィコ・ビアで朦朧とした頭には、もう釣果のことなどは二の次で、カボの夜を何とか充実させたいと思う邪まな想いが立ちのぼるばかりであったが、そこはプロの編集者。夜は遅くまで気まじめに仕事に精を出す心貧しきハポネでもあった。 |