DOWNRIGGERS FOR BILLFISH ダウンリガー・ライブベイティングで ビルフィッシュを狙う!
コナのキャプテン、ピーター・ホッジスと フレディー・ライスのマル秘テク
By Capt. Rick Gaffney Translation/Tsuruzo Kondo
3次元の攻めを可能にするダウンリガー
その名を世界に知られたビルフィッシャーに、なぜダウンリガーを使うのか尋ねてみれば、彼らは異口同音にこう答えるはずだ。ディープレンジでのトローリングは、ビルフィッシングにまったく新しい次元をもたらすからだ、と。 「ディープレンジを泳ぐビルフィッシュは、海面近くをトローリングするベイトには目もくれないのかもしれない」と語るのは、ハワイ島で最も釣果を上げているチャーターボート・キャプテンの1人、ピーター・ホッジスである。「だから、まったく異なる2つの深度をカバーするのは、実に理に適ったことなのさ!」 ホッジスは「Cannon」社製の電動式ダウンリガーを使用しているが、彼自身の釣り方にマッチするよう、ラインリリースに若干の工夫をしている。
ピーター・ホッジスとフレディー・ライス 2つのダウンリガー・テクニック
ピーター・ホッジス流のダウンリガー・テクニックは、まずベイトを選ぶことから始まる。ディープレンジ用のライブベイトとして、彼は小型のスキップジャックを好んで使っている。その理由は、小型のスキップジャックであれば同時にイエローフィンツナも狙え、また活発に泳ぐ大型のベイトに比べてダウンリガーのケーブルやウエイトに絡まることが少ないからである。 リギングしたスキップジャックは、約25〜30ヒロ(サーフェスで流す場合よりも約10ヒロ短い)のセットバック(ウエイトからベイトまでの距離のこと)を取った上でラバーバンドに結ばれ、ウエイトにセットしたタグラインと接続される。そしてウエイトを約10ヒロ(15〜18m)の深さまで沈め、ラインを適当にドロップバックさせてから、ヒットを待つのである。この場合、ドロップバックしていたラインが張り始めることによってヒットを判断することになる。
テクノロジー導入による更なる可能性
ダウンリガーによるビルフィッシングの対象魚は、なにもパシフィック・ブルーマーリンだけではない。カリフォルニアやニュージーランドのベイ・オブ・アイランズ、グレートバリアリーフ、さらにはモーリシャスの豊かな海域に至るまで、ダウンリガーライブベイティングによって多くのブラックマーリンやストライプト・マーリンがキャッチされている。さらには大西洋においても、セイルフィッシュやホワイトマーリンを初め、最大級のアトランティック・ブルーマーリンまでもが、この方法でキャッチされているのだ。 また、最近のダウンリガーには驚くほどのテクノロジーが投入されている。ウエイトに取りつけたセンサーによって、沈めた深度の水温をオンタイムで知ることができ、さらにはトランスデューサーを通してウエイト周辺の魚影をも確認できるのである。